One Of A Kind

ツイッターには長すぎるつぶやき、感想とか。エンタメ系はなるべくネタバレはしないことを信条にしてます。

”JESSICA JONES(ジェシカ・ジョーンズ)”

ジェシカ・ジョーンズ 」というNetflixのオリジナルドラマがあるのですが。

 

www.netflix.com

 

これ、


①スーパーヒーローもの(MARVEL)
②超能力系(私が好きなドラマで言うと日本ドラマのSPECとかアメリカドラマのHEROES
③タフな女性ヒロイン(まあアメリカドラマとか警察物は大体強い女性が出てきますけど、HOMELANDとかX-FILESとか、あと日本のドラマだとストロベリーナイトとかみたいな作品)

が好きな人にはねえ、見てないならすぐに観なよ!と大声でお伝えしたい。

 

私はですね、シーズン1を日本で配信するに当たってやっていた予告編↓を見て

 

youtu.be

 

「タフだけど実は繊細で傷ついてる女探偵ヒロイン物!で、MARVELだからスーパーパワー系ね。しかもダークヒーロー系!(そういうの好き)、おもしろそう。」ぐらいに思ったんですね。ただ、日々の生活で忙しくしてるとこういう動画配信サービスの作品って後回しになるじゃないですか。それでしばらく忘れてて、ふと思い出して一話目をみたんですが、もう終わりでした。止まらん。

私は正直予告の内容すら結構前に見たためほぼ忘れており、最初の方はジェシカの動きを見て「???」、戦ってる相手が何者なのかも「???」状態なぐらい前情報なく観たんです。予告編ぐらいの知識はあってもいいかもしれないけどたぶんなるべく何も知らないほうが面白いです。またいつもの見てほしいのにネタバレしたくないからつらい状態ですよ私。言いたい、でも言いたくない。だってちょっとづつ敵の「なにが」脅威なのか、とか、どれくらいジェシカのポジションが絶望的なのか、とかがわかってくるとあなたはこのドラマにハマるから。うっわ~そう来るかあああああ!ってなるんです。私がそうだったから!ちなみにNetflixやHuluのような動画サービスやDVDがいいのは巻き戻しができること!!!わかんなかったら巻き戻してもう一回観ればいいんです。

 

そんなわけで私の中のネタバレできない度はかなり高めなので(というか結構いろんなサイトはWikiをはじめめちゃくちゃネタバレしてますけど)、このドラマのなにより一番の魅力であるジェシカちゃんについて。

 

ジェシカちゃん、やばい①

麦茶を飲むようにウイスキーをラッパ飲み。ホント、日本の夏といえば麦茶!のノリで「ちょっと喉乾いちゃった」みたいな感じでウイスキー飲むんですよ。ノンアルコール飲んでるのほとんど見ない。ねえねえ、いくら白人種の人はお酒強いとはいえそんなに飲んだら長期的に肝臓壊すし、何よりジェシカちゃん?あなた、何にも食べてないけど、胃、大丈夫なの?って観ててストーリーが入ってこなくなるレベルに大酒飲み。蟒蛇。

 

ジェシカちゃん、やばい②

ジェシカ様の神憑ったガサツっぷりは観ていて気持ち良くなるレベルです。ジェシカちゃんは、簡単に言うと怪力女なんですね。これは予告でも言ってるしそもそもの大前提なんですけど。いや大前提なのはわかるし怪力だからうっかり物を壊しちゃう、とかあると思うんですけどなんていうか上には上がいる・・・と己の無力さに膝から崩れ落ちるレベルにジェシカちゃんはすごいです。壊す系もすごいんですけど、ジェシカちゃん常に洋服のままメイクもしたまま寝てるんですよ。妙齢女性としては、疲れて帰ってきてそのまま寝ちゃったジェシカちゃんの濃いめのアイメイクをコットンに浸したメイク落としで落としてあげたくなるし、デニムで寝ると疲れるからパジャマ着よ?もしくは下着姿でもいいから、ね?とりあえずそのタイトなジーンズ脱ご!って言いたくなります。

 

ジェシカちゃん、やばい③

ジェシカちゃん、態度の悪さがやばい。絶対に友達になれないだろうな・・・ってなるし、お役所の窓口にいてほしくないし、彼女が上司だったら1週間でギブアップして退職届書くレベル。ジェシカちゃんの名誉のために言うと彼女は自分の守らなくてはいけないものへのものすごく深い愛を持ってるし、正義感が強いゆえに自分を責め続けてしまうようなすんごいいい子なんですよ。が、お嬢さん、社会で生きていくには態度が悪すぎる。助けてくれようとする人に喧嘩売ったり、仕事もらいに頼みに行ってるのにめちゃくちゃ上から目線でエラそうだったり、そもそも人の話を聞く気がない。探偵のくせに!

 

ちなみにジェシカ・ジョーンズ役のクリステン・リッター、アメリカドラマや映画が好きな人なら絶対に見たことあるはず。ジェシカ・ジョーンズは常にこの感じで人をにらんでます。

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が、クリステン・リッターご本人の時はもうめっちゃ美人!!!って拝みたくなる感じです。

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元モデルさんなのでスタイルも最高にいい。ジェシカちゃんはほぼ全編おんなじような服しか来てない(デニム+Tシャツ+ライダース)なんだけど、足が長すぎるしおしりぷりぷりなのに身体は細くてもうなんか「おしゃれって…ファッションって…なんなの?結局中身良ければ全部素敵になるじゃん…」ってなります。

クリステン・リッターは元モデルでドラマや映画にもかなり出てる方なんですけど、私が彼女を忘れられなくなったのは「Breaking Bad(ブレイキング・バッド)」というドラマで、主人公の一人の彼女役をやった時ですね…。ドラマ自体も絶対忘れられないすんごい内容でしたが、クリステンちゃんかわいいのに演技うまいなあぐらいで見てたらまあ、役柄の残すトラウマっぷりがやばかった。このジェシカ・ジョーンズ役で不動の地位を築いたんじゃないでしょうか。

 

そんなわけでめちゃくちゃ美人の怪力女が主人公のこのドラマなのですが、観ていて、いいなあと思うのはキャストのバラエティなんですよね。最近たぶんアメリカドラマや映画ってこういうところすごくセンシティブだからというのもあると思うのですが、このドラマで一番強いのは女性だし、黒人のメインキャスト率が高い。あと白人男性がすごい弱かったりとか。マイノリティという意味で言うとアジア人がほぼ出ないのはやっぱりちょっと残念ではあるけど(少なくともシーズン1では)、なんというか女性がフィジカルに強いというだけではなくメンタル面でもタフで男性と対等に戦うドラマなので、観ていてとても気持ちいいです。

 

前も書きましたが、私がアメリカドラマを大好きな理由の一つは、大きな意味での「ファンタジー」ドラマが多いからなんですよね。もちろんスーパーパワーとかゾンビとか出てこない日常の設定のドラマもたくさんあるのですが、現実世界では(ほぼ間違いなくたぶん)起こらないことを題材にしつつそれを本当に起こり得るものとしてものすごく高いクオリティで作ってる。このドラマはまさにそうです。このドラマの中でも出てくるしよくいう言い回しで「What would XXX do?(XXXだったらどうする?)」というのがあるのですが、こういうファンタジー要素のあるドラマを観ながら「自分だったらどうする?」と考えるのが大好きなんですよね。

 

というわけで、ネタバレというか内容を限りなく伝えたくない故ほぼなんのこっちゃなエントリーになってしまいましたが、もしよかったら見ていただきたい。Netflix入ってる人は騙されたと思って3話ぐらいまで見てみて欲しい。Netflix入ってない人は入っても損はしないと思う(私はNetflixからは一円ももらっていない)!

わたしは本日よりシーズン2突入です。

 

では。

“blank13”舞台挨拶

2月に舞台挨拶に行った際に舞台挨拶編の感想も書いてたのですが、なんとなく下書きに入りっぱなしになってました。blank13の感想を書いたブログを公式アカウントに2回もシェアしていただいてとても嬉しいので今更感満載ですがポストします。

 

(以下2月に書いたもの)

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せっかく舞台挨拶行けたので備忘録程度の感想です…。

 

(敬称略してます)

 上映館であるシネマート新宿は、齊藤監督もインタビューなどで言っていらっしゃいましたが結構昔からある映画館で、私も新宿に某シネコンプレックスができる前はよく行っていたので今日はここに久しぶりに来たこともなんだかとても嬉しかった。古い映画館なので壁が薄くて待合室の声が聞こえてしまったり、トイレも昔から変わってないし、でもなんかその古くなったところにこそ、多くの人に映画という素晴らしいものを多くの人に与えてきた場所なんだという歴史を感じさせて久々に足を踏み入れた瞬間は胸が熱くなりました。なんでも効率化とかを極めてしまっているような今の世の中に残ってるシネマート新宿と、映画という愛すべき娯楽がなんか重なったというか…。

 

それはさておき。

 

私個人としてはこの”blank13"舞台挨拶で見た、齊藤工といる高橋一生が一番好きでした。男友達ではないんです。なんていうか、男兄弟。ものすごく近いけどもしかしたら知ってほしくないこともお互い知っていたりするんだけど、お互いに大人としてある程度の距離を持っている感じの空気感を出してました。そんな男兄弟といる時の安心感と、でもどんな男兄弟でも絶対持っているお互いへのライバル心と信頼感が、見ていてなんだかとてもかわいらしくて、今をときめく俳優というよりは同じ作品を作るという目標を達成した「仲間たち」と舞台上でリラックスしているように見えたんだよね。

 

お母さん役の神野三鈴はこの映画で初めて知った女優さんなのですが、舞台挨拶でお話しされているのを聞いている時に、そのあまりにも可愛らしい声と少女のような話し方に「この人があの設定の映画でお母さん役って平気なのかなあ…」と勝手に心配していたのですが、映画始まってすぐ、ほんとすいませんめちゃくちゃすいません。ってなって心の中で土下座しました。そこにいたのは、貧困でもがく日々の中、なによりも大切な2人の子供を育てる、そのためには自分のことなんて全く構わない、構ってる暇なんてない、愛に溢れる見ていて痛々しいほどの必死な母親でした。綺麗なドレスを着たキュートな女優さんはいませんでした。

 

父・雅人役のリリー・フランキー、私昔から大好きなんです。力の抜けたエロさがたまらない。雅人は本当にひどい父親なのかもしれないけどでも最後には愛してしまう、そんな抗えない魅力が漂う人だった。それでもってリリー・フランキー本人も抗えない魅力たっぷりの人だけど、もしかして雅人みたいにひどい男なのかもって思わされてしまうような、ただそこにいるだけの力の入ってない感じなのに、発する存在感!もう舞台挨拶の時もほんとにスルンとそこにいるだけって感じがたまらないー!イケオジー!大好きー!

 

齊藤工監督は、テレビでみる俳優・斎藤工と違いました。自分が好きなものを自分が尊敬する好きな人たちと作れた幸せと、それを人々に見てもらいたいと言えるカッコつけない素直な想いが見えて、この人、ほんとはとっても泥臭くて熱い人なんだなと思った。ものすごい有名な俳優でかつ映画監督をするぐらい才能にあふれた人に対して失礼だけど、すごく初々しく感じてとっても好きになりました。少年みたいだった。

あとね、実は私、齊藤監督と都内某所を歩いている時にすれ違い、握手をさせてもらったことがあるんですよ。びっくりしすぎて「応援してます」しか言えなかったけど、もし映画を観た後だったら多分前のめりに感想言いすぎて逃げられてただろうな…と舞台上の監督を見て思ってました。

 

あとね、宣伝活動や舞台挨拶には佐藤二朗は全く出てませんでしたけど、この映画は彼なしには成り立たなかったと個人的に思ったんですよ。後半の流れは彼がすべて舵を握っていたといっても過言ではないし、佐藤二朗ではない役者さんだったらあの後半部分はあんなに軽やかに作れなかっただろうなーと思って。だから舞台挨拶や宣伝活動に佐藤二朗氏もいて欲しかったなーって思ったんだけど、でも出演することはもちろん公開されてても映画の内容上、舞台挨拶にはいない方が映画を観た時の面白さ上がるしなぁ、と複雑な気持ちになりました笑

 

なんというかね、映画の内容同様、ものすごくあったかくてにこにこしちゃうような舞台挨拶でした(本当にただの感想)。

 

以上。

磁場を狂わせるアイツ

地球というのは大きな磁石だ、って小学校で習いますよね。

北極と南極がS極とN極、とか教科書に書いてありましたよね~。

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そんでもって地球には磁場が狂ってるところがある、って言うじゃないですか。結構有名なところだと富士山の麓の樹海とかは溶岩の影響で磁場がおかしくなっちゃっててコンパス壊れちゃって全然動かない、とか。あれはガセらしいですけどね。全然普通にコンパス使えるらしいです。試したことないけど。怖いから試したくもないけど。

で、その「磁場」。私筋金入りの文系人間なので難しいことはよくわからないのでざっくりイメージ的に言うと、磁場っていうのはこのS極N極が働いている場所のことで、要するに地球というのは大きな磁場で、この磁場から出てる地磁力というのがバリアーとなってなんか宇宙から降りてきているいろんな有害物質(宇宙線とか?)から地球を守ってくれている。という感じらしいんですよ。

ということはもう人間というのは磁場によって守られているわけじゃん?な、はずなんだけどさ、たまに、いません?いきなり自分の磁場が狂っちゃうお相手?自分の通常運転ができなくなる人?普段の自分ならそんな常識ないことはしないよ~みたいなことを気付いたらやってしまっていたり、女の子にはみんなにやさしい人なのに「自分は特別なんだ」って思わせられちゃって有頂天になっちゃったり。別に不幸になるとかそういうんじゃないの、でもただ自分でいられなくなっちゃうやつ。最近ニュースによくあがる自動車の自動運転じゃないですが、普段は時速60kmでほぼ無意識に全く問題なく運転できてるのに、なんかよくわからないけどその人の傍にいると突然時速100kmになっちゃったりとか、いきなりドリフト効かせちゃったりとか、よくわかんないけどワイルドスピードみたいにいきなりビル突き破っちゃったりとか。

怖いですね~いや~本当に怖いですね!

(私の敬愛する淀川長治さん風に読んでください)

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まあ人はそれを「恋してる」とかいうきれいな言葉で何となくオブラートに包んで済ませようとしてしまうんですけどね。でもね、そのうちそうも言ってられなくなってくるんですよ。「磁場が狂う」のは恋しちゃってるとは違いますからね。LINEの返信が来なくてそわそわしちゃう、は「恋」かもしれないし楽しいけど、LINEの返信が来なくて居ても立っても居られなくて仕事ができなくなったら私は「磁場狂ってる」判断を下します。なぜなら日常生活に支障が出るからね。あとたまに社会生活にも。まあ、私は別に日常生活も社会生活でも失うものなんてないに等しい鉄砲玉みたいなもんですけど、それでもやはり毎日平穏に暮らしたいじゃないですか。道端に咲いている花に春を感じて微笑むような素敵な女性になりたいじゃないですか。部下がテンパってたら、丁寧に入れた紅茶とちょっといいチョコレートをそっとあげられるような女性になりたいじゃないですか。そんな「丁寧な生き方」をできる女になりたいじゃないですか。お出汁は鰹節と昆布からわざわざとる暇なかったらめんつゆで全然いいと思いますけどね。

 

それでね、考えたわけです。どうしたらそんな風になれるのか。

そしたらね、簡単でした。

磁場が狂う男には近づかない

大切なのでもう一度言います。

磁場が狂う男には近づかない

 答えはこれだけです。磁場が狂う男でも好きだからあきらめられない、とか、磁場が狂う男だけど私といたら変わってくれるかもしれない、とか。そういうの全部やめましょう。別に磁場が狂う男のこと嫌いになれ、とも金輪際の付き合いをやめろ、とも言いません。が、とりあえず一旦離れましょう。なぜなら磁場はそんなに簡単に変わるものじゃないから。でも、磁石も距離を離せばその力は届かなくなりますよね?距離を置いて平常運転の自分に戻って、道端の花を愛でながら美味しい紅茶を飲みつつ日々を過ごす。そしてもしその彼が本物の相手だったらほっといても向こうからやってくるはずなのかな、と。そんでもってその時に自分の磁場は狂うのか狂わないのか。それで、その人が正しい相手なのかどうかわかるのかなーと思ったり。

え?ええ、ええ、知ってます、こんな感じのことしょっちゅう友達にも言われてましたし、なんなら若いころはあきれられるぐらい周りが見えなくなるタイプでしたからお前が何言ってるんだ?って間違いなく言われるし、ピンク色の表紙とかの恋愛指南本にも書いてあるしね。ただ、今ならわかるんだけど、現在進行形で磁場狂ってる子にこれを言ってもなかなかできないんですよね。

 

最近も本当に大切に思っているかわいこちゃんと話してて「あ~あ~磁場が狂ってんな、離れればいいのに」って思ったんですけど本人は聞いてくれなかったのでここに書いてみました。

 

では良い週末を。

東京はお花見日和ですね。

"グレイテスト・ショーマン"

"ただいま絶賛公開中の「グレイテスト・ショーマン(The Greatest Showman)」を観てきました。

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www.foxmovies-jp.com

レ・ミゼラブル」でも華麗な歌声を披露したヒュー・ジャックマンの主演で、「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれた19世紀アメリカの実在の興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル。劇中で歌われるミュージカルナンバーを、「ラ・ラ・ランド」も手がけたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが担当した。貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティと結婚したフィニアス。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げ、大きな成功をつかむ。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていた。主人公P・T・バーナムことフィニアス・テイラー・バーナムをジャックマンが演じ、バーナムのビジネスパートナーとなるフィリップ・カーライル役を「ハイスクール・ミュージカル」「ヘアスプレー」のザック・エフロン、バーナムの妻チャリティを「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のミシェル・ウィリアムズが演じる。

グレイテスト・ショーマン : 作品情報 - 映画.com

よりあらすじ引用。

 

(ちなみにまったくの余談もいいところなんですけど、邦題を付けるときに冠詞を取ってしまうのなんでなんですかね、日本の配給会社。”Greatest”=最高のような最上級の形容詞には必ず”the”がつくんですよなぜなら最上級は一つだから。”The” という単語の用法はいくつかありますがこの場合は「唯一無二の」ものに使われるパターンな訳です。で、”greatest”って1つしかないはずなので”the”がつかない”greatest”ってのは存在しないんですよ。ちょっと神経質なところがあるのでこういうの気になってしまってポスター等を見るたびにむずむずしてます)

 

話を映画に戻して…、私、初めてこの映画の予告を映画館で見た時にその画面の美しさと音楽の素晴らしさ、そしてその2つが合わさって起こるほんとーーーに美しい化学反応を1〜2分のなかで見せられて、涙が流れたんですよ。予告だけで!!泣いたんじゃなくて、つつつーって涙が流れたんです。自分で言うのもなんですがそりゃあうつくしい涙ですよねー。感動して自然に流れる涙!!

 

www.youtube.com

 

だから公開はほんとに楽しみにしてまして、観たのは公開直後でした。が、ちょっと筆が進まないというかどんな風に感想を書こうかな…、と悩んでるうちに今日になってしまいました。このまま書くのやめようかな、って思ったんですけど、アカデミー賞授賞式の録画を見てノミネートしていた「THIS IS ME」のパフォーマンスを見ていたらですね、やっぱりこの映画いいな、すごかったなって思いまして…。
この映画、五感から入る情報が一気に脳にスペースを作るんですよ。自分でも知らないうちに。それでふとした時に音楽と映像がぶわ!っと頭の中にいっぱいに広がるんですよ。その時の幸せというか喜びがすごいんですね。なんていうか、気付いたら好きになっていたクラスの目立たない男子、みたいな。一回気づいちゃったら頭から離れない、みたいな。それってすごいですよね?

 

ところで、本当に好きなものってその理由が説明できないことって多くないですか?駄目男を好きになった時にどんなに友達に怒られようが諭されようが好きなものは好きなんだもん!ってなりますよね?何がそんなにいいのよあんなゲス男!って言われてもだってなんでかなんてわからないけど好きなんだもん!ってなりますよね?私、ほんと映画大好きなんですよ。だけど、映画に関しては駄目男と違って、なんでこんなに好きなのかは少しはわかっていて、

 

映画って、本当に多くの芸術と技術を一度に感じられるアートだから。

 

なのかな、と。他にこんなにお得なアートってあります?笑 映画はまずその物語というか元となる作品がなければ始まらないですが、そもそもの作品だけではなくそれを映画という新しい形に作り上げる脚本というものがなければいけないですよね。また映画は映像という形に集約されるアートなわけですが、その映像は美術担当が作ったセットや選ばれたロケーション、物語の語り手になる俳優女優の演技、その俳優女優を彩る衣装ヘアメイクがなければ作れないし、影技がなければ素晴らしい映像は撮れないですよね。もしかしたら特殊視覚効果技術も必要かもしれない。そして、映画を彩るものの中で何よりも大切なスパイスとして音楽もあります。作られた映像、音楽をもっとも美しい形に整えるためには編集は欠かせません。それを一つにまとめ上げて最高の状態に作り上げるのが監督ですよね。

いやもうなんかいろいろ言いすぎててよくわかんねーよ、ってなってらっしゃるかも知れませんが、これってすごいことですよね?物語というのは人の頭の中で作れるものですから文字ができる前からあったかもしれない。石器時代とかもっと古い時代でも壁に絵を描いているし、音楽だって、打楽器なんてものはかなり古い時代からあったわけですよね。だけどそれを全部合わせて監督の脳みその中にあるものを作り上げてみんなにシェアするんですよ?映像と音楽で!映画ってもう現代技術の結晶なわけですよ。

なんでこんなことを回りくどくごちゃごちゃと言ったかというとですね、この映画を観た時に、THIS IS MEではなくてTHIS IS エンターテイメント映画!って思ったからなんです(あーつまんないね、でも言いたかったの、すいません)。この映画は右脳だけで見られるんですよ。もうフルパッケージ揃ってるの。監督が頭の中に描いているであろう美しい映像と音楽とそれによっておこる素晴らしい化学反応にただただ浸ればいいんですよ。何にも考えずにドボン!と映画の世界に飛び落ちればいいんです。自分の人生について考えたくなるような難しい物語もないし、わからないと楽しめないような時代背景とかもないし、ストーリーもものすごく簡単。主人公P・T・バーナムがグレイテストショーマンと呼ばれるようになるまでの半生を描いている、っていうことだけわかってればいい(っていうかそんなの見てればわかる)。

正直、あと10分足して主人公が起こす行動の理由づけというかモチベーションみたいなものを描いてくれたらもっと物語の深みは出たのかなあ、と思わなくはないのです。より深く物語に入り込むために。なんでかっていうと個人的に主人公の行動の理由づけが見えなくて浅い人間に見えてしまう部分が数回あったから。そこの部分がなんとなく自分的に消化できなくてこのエントリー書けなかったんです。人様が作った素晴らしい作品にマイナスなことを言うのにとても抵抗があったので。でも総合的に見たらね、ほーんとすごい。もう映像がとにかく完成度が高すぎて、物語の世界にストンと入れる素晴らしい芸術の世界!

 

とりあえず絶対映画館で観たほうがいいです。できれば音響設備の整った劇場で。

 

個人的にはアカデミー賞にノミネートされた(そして私が上でおやじギャグにしてしまった)「THIS IS ME」という曲よりも(いやこの曲も泣いちゃうぐらいいい歌ですが)、映画のオープニングの「The Greatest Show」という曲の方が好きです。映像とのマリア―ジュがやべえっす。最初からがっつり映画に引き込まれます。あとね、女性諸君はとりあえずこのオープニングでヒュージャックマンに抱かれてる気分になればいいと思うよ。めっちゃかっこいいから。

 

映画っていいよね。って明るくなれる上にヒュー様を堪能できる映画でした!

”blank13”

齊藤工監督、高橋一生主演の"blank13"初日舞台挨拶に行ってきましたので感想というか思ったことを書きたいと思います(今回映画と同じくまろやかなテンションです)。

 

 

 ギャンブルに溺れ、借金を残して蒸発し、13年間音信不通だった父が余命3か月で見つかった。母と兄は見舞いを拒否したが、コウジは子供の頃キャッチボールをしてくれた優しい父を思い、入院先を訪ねる。しかし金を工面している父の姿に失望し、家族の溝は埋まらないまま、父はこの世を去った。葬式に参列するのは、数少ない友人たち。彼らが語る父のエピソードによってコウジは家族の誰も知らなかった父の真実を知り、13年間の空白が少しずつ埋まっていく……。

特別ではないかもしれない、でも世界にたった一つしかない、家族の物語。ストーリーのもととなっているのは、齊藤監督の短編「バランサー」の脚本も担当した放送作家・はしもとこうじの実体験。真実から生まれた物語は、普遍的な家族の愛と憎しみ、人生の機微をじんわりと、でも確かな強度で浮かび上がらせ、観る者の心に深く迫る。

 

このあらすじがすべてなんですよ。驚きの展開も映画を見る楽しみが減っちゃうようなネタバレもないんです。自分の表現力が低くて月並みの言葉しか出てこないのが悔しくてしょうがないのですが、本当に本当に素敵な映画でした。

映画を見る前わたしには「元モデル現イケメン俳優の斉藤工が作ったスタイリッシュなオシャレ映画なんだろうな」という先入観があったんですね。どうやら前半と後半でガラッと流れが変わるらしい、とか芸人さんがいっぱい出てるらしい、とかちょこちょこと私の先入観に反する情報が入ってきてはいたものの、だって斉藤工ですよ?と思ってました。すでに観た友人たちから聞いていた話で、心の柔らかいところを結構突いてくる映画だと言うことは知っていたのだけど、いやいやいや~フィルタがかかっているんでしょ?ぐらいに思ってました。だって、スチールの撮影がレスリー・キーだったり、妙におしゃれなタイトルロゴだったり、何より映画宣伝のためにテレビや雑誌に出ている齊藤監督と高橋一生のコンビはどう控えめに見たってかっこいいんですもん。みんな斉藤工高橋一生のこと好きだから「いい映画」って言ってるだけで本当はよくあるオシャレ系映画なんじゃない?って思ってました。

 

が、そんな私の非常に感じの悪い先入観は冒頭すぐにガラガラドッシャーン!と綺麗に壊されました。

 

役者、脚本、音楽、間、セット、エフェクト、それ以外のすべて、どれもが本当に映画が心の底から好きな人が、映画が心の底から好きな人たちを集めて作った映画だなと思わせる、映画への愛が溢れている映画でした。私は何の専門知識もないし、ただ単なる「映画が好きな人」なだけなのですが、自分が好きなものを好きな人って、本能的にわかるじゃないですか。「お?」って。そういう感じで、映画が終わった後心の中に温泉がわいたようなじんわりとあったかい気持ちになってなんだかよくわからないけどお風呂上がりのホカホカ気分みたいになりました。なんていうんですかね、よくわかんないけどなんか幸せだなあ!みたいな。

映像へのエフェクトが絶妙でちょっと荒くて青みがかかった映像は何となく昭和の温度を感じさせ、映画の最初に文字で入る火葬についての説明では、さりげなく日本人としては当然の火葬という「儀式」について考えさせつつこれから始まる物語への期待が高まり、過去の回想シーンで小さくずっと聞こえる時計の音のような連続音は落ち着くようでいてなんだか居心地の悪さを感じさせ(これはテレビの対談で齊藤工が音楽を担当した金子ノブアキに「木魚のビート」と依頼したというのをみて「ああ!!」ってなりました)、「blank13」のタイトルが入るタイミングは絶妙すぎて鳥肌が立ちました。

この映画により入り込んでもらうための仕掛けがたくさん見えて(でも他人からしたらしらけるようなテクニックを見せたいだけの自慰行為的なものでは全くない)、大好きな映画を作る幸せでいっぱいな、新しいおもちゃをもらった子供みたいな監督が浮かびました。

 

そして、主演のコウジ役の高橋一生のお芝居は本当に本当にとんでもなく素晴らしかった。けど、兄・ヨシユキ役の斉藤工も母・洋子役の神野三鈴も父・雅人役のリリーフランキーも葬儀参列者役の佐藤二郎もその他出演していた役者・芸人、みんなが自然で映画を観ている感じがせず、お芝居してないんじゃない?って思ったり。主演の高橋一生が「いい意味で」存在感がそんなにない。それがとてもいいと思った。今や高橋一生が画面に出てれば制作者・観客すべてのフォーカスが彼に行きがちじゃないですか。時の人だから。だけど、物語の登場人物としてただそこにいる、高橋一生じゃなくてコウジとしてどこか所在無くスクリーンに映る高橋一生こそが、高橋一生の真骨頂なんじゃないか?と思いました。いや齊藤工、高橋一生のことガチで大好きだよね。一番生きる使い方してるもん。

 

あと、すごいな、と思ったのは、とても短い映画なのに物語に必要なシーンは全てあって、必要のないシーンは一つもなかったこと(あくまでも私にとっては、ですが)。映画のことを思い出している時にそのことに気づいて鳥肌が立ちました。そんな映画を作った監督、映画死ぬほど観てる人だなあ、映画大好きなんだなあ、って思いました(しつこい)。

 

だけど、これだけ書くとスタイリッシュでいろんな映画技術を駆使した「点数の高い」だけの映画に聞こえてしまうのが怖いのですが、ほんとに全くそうではないです。この映画、過不足なく、丁寧に登場人物たちのことを淡々と見せてくることで、全く押し付けないのに、お涙ちょうだいじゃないのに、「家族」について否が応にでも考えさせるんですよ。考えたくなくても考えちゃうレベルに。全く控えめに見えるくせにグイグイ押してきます。

スタイリッシュなのに、泥臭くて、見る人の心臓をキュウキュウと締め付けるんですよ。あったかくて涙が止まらなくなって、今すぐ家族に電話をしたくなるような映画なんですよ(現に私は次の日いちご大福買って用もないのに実家に帰りました)。

自分の家族を作った父と母。一緒に育った兄弟姉妹。その父と母の育った家族を作った祖父母。自分という人間を作り上げる大きな要因である「家族」に、いてくれてそれだけでありがとう、と言いたくなってしまうんです。

 私自身は、本当に幸せなことに、家族誰も欠けることなく今まで生きてこれて、そして家族が何よりも大好きなので、正直コウジの気持ちもヨシユキの気持ちも洋子の気持ちも雅人の気持ちも想像上の理解しかできませんでした。

でもこの映画は、それでいいんだろうな、と思いました。

家族という、自分で選ぶことのできない、血でつながった存在。それがたとえヨシユキが雅人に持ったような嫌いで嫌いで顔も見たくないという嫌悪のような感情でも、血はつながってない家族でありながらも縁を切れずに雅人の身勝手も受け入れてしまっていた洋子の想いでも、失望をしながらも最後には父親への想いを捨てきれずに雅人に会いに行くコウジの期待でも、家族を大切に思っていても大切にできていなかった、でも大切にしていたと思っていた雅人の身勝手でも。そしてそのどれでもなくても。家族は、物理的にそこから逃げることは可能であっても、その血の繋がりは、そしてたとえ別れることとなろうとも一生のものなんだ、と。そこにはポジティブもネガティブもなく、優劣もなく、ただただ「家族」はそこにあるんですよね。

「blank」を辞書で引くと、「空白・白紙・空欄」「空虚な・ぼんやりした・白紙の」「隠す・削除する・見えなくする」などの意味が出てきます。父・雅人が家を出て、亡くなるまでの空白の13年間。その13年間、雅人はいなかったけれど、ヨシユキ・コウジ・洋子の心の中から消えることはたぶんなかったし、これからも、ない。ホントにうまく言えないんだけど、家族ってそういうものなんだな、と思いました。

 

映画を見た翌朝、齊藤工、高橋一生、あと音楽を手がけた金子ノブアキの対談をテレビでやっていたのですが、そこで金子ノブアキ

映画はそれを見た誰かにとっての鏡となるもの

と、言っていたんですね。言い得て妙、で、この映画はまさに観た人にとっての鏡だと思います。人によって感想は全く違うだろうな、と思うし、同じ人でも観る時期で感じることは変わるだろうな、と思います。鏡だから。鏡に映る自分は毎日違うから。

 

 

 

実は、今回、このエントリー書きながら、まあ自分でもびっくりするぐらいまとまらないんですよ。なんていうかいい意味で想像を裏切られる本当に素敵な作品で、この映画がなんで好きなのかどんなに考えてもスマートにまとまった表現ができなくて。だから読みずらいだろうな、と思います…。ここまで読んでくれて本当にありがとうございます。

とりあえずですね、私が伝えたいのは

高橋一生が好きじゃなくても、斉藤工が好きじゃなくても、邦画にあまり興味がなくても、とりあえず観て欲しい、と言いたい映画です。というか言います。これ読んだ人はぜひ見に行ってください。

ちなみにこの映画はDVD化する予定はないそうですのでますます劇場で見て欲しいです(ていうかじゃないと見れないので笑)。そのせいなのか、パンフレットの最後には全てのスクリプトが記載されていました。教えてもらって買いに行ったら本当に全部ありました。そんでもってまたパンフレットがオシャレでした。

齊藤工監督には、これからどんどん素敵な映画を作っていってほしいし、早く次の作品が見たいです!

”キングスマン:ゴールデンサークル” レビュー

大ヒットしたスパイ映画、「キングスマン」の続編、「キングスマン:ゴールデンサークル」です。そう、秒でアガるやつです。

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公式サイト↓

予告かっこいい♥↓

 

とりあえず、観終わって最初に口にした言葉は「マジ最高」でした。2言目は「え、ちょっと何これ最高なんだけどほんと最高なんだけどもう一回見たい!!!続編いつ?!でした。一緒に観ていた人と2人で楽しみすぎてキャッキャキャッキャ笑ってたので周りの席の人には申し訳なかった(平日遅めの時間で空いてたとはいえ…)。最初から最後まで最高に面白すぎてもうほんとにほんとにありがとう!って感じ。何にも考えずに2時間ちょっと監督が連れて行ってくれる世界に浸りきって脳内のストレスが全部ふっ飛びます。ただし、この映画、絶対ダメな人たくさんいる。みんながみんな好きな映画ではない笑(理由は後ほど)

 

続き物の映画って単品で見ても平気になっているもの(基本設定はどれも同じだけど前作のストーリーを引き継がないもの)と前作見てないとダメなもの(設定が繋がってるので前作見ないと理解できない部分があるもの)があると思うんですけど、ゴールデンサークルに関しては前作を見てから映画館に行くことを強くお勧めします。本当に強くお勧めします。これだけで楽しめる、と書いてある紹介記事もありましたし実際楽しめると思うんですけど、せっかくいいランチ食べられるお金払って劇場の大きなスクリーンで見るなら、余すことなく楽しむほうがいいじゃないですか!私、貧乏性なので特に!私は1作目公開時から観たい観たいと思いながら見られずじまいだったので、ゴールデンサークルの公開が始まる前のお正月休みに観ておきました。あと、1作目を見てちょっと好きじゃないと思ったら2作目は見る必要ないですしね笑

 

で、この映画、映画好きな人はより楽しめる映画なんじゃないかなあと、個人的には思います。一言で言えば「スパイ映画」、二言で言えば「コメディのスパイ映画」なんですけどね、今まで作られた有名どころのスパイ映画があるからこそ作れた映画だと思うんですよ。一作目で主人公イグジーくんがスパイ組織のトップにパートナーの犬の名前を聞かれて「JB」と答えるんですね、でトップが「それはJames Bondジェームズ・ボンド:「007」シリーズ)? Jason Bourne(ジェイソン・ボーン:「ボーン」シリーズ)?」と聞くと主人公が「Jack Bauer(ジャック・バウアー:「24」シリーズ)」と答えるシーンがあるんですね。こちら↓

まぁ、まずスパイ作品の主人公の名前のイニシャルに「JB」が3人もいるのにもびっくりですしそれを犬の名前として出しちゃってるあたりもこの監督っぽい笑 そして、主人公二人(コリン・ファースタロン・エガートン)がイギリス人なのでガチガチのイギリス英語であることと大量のスパイガジェットが出てくるところにめちゃくちゃ「007」を意識しちゃうし、ポップでコメディなスパイ映画という意味では「オースティンパワーズ」ぽいなって思うところもたくさんあるんですよ。1作目も2作目も一番山場の戦闘シーンに特にそれを感じます。なんかね、ホントにスタイリッシュでポップ!そして2作目のゴールデンサークルではアメリカのスパイも多数出てくるんでボーンシリーズとかミッションインポシブルとかも意識しちゃうんですね(ただしすんごいデフォルメされた南部のカウボーイでかつすんごい南部訛りなので意識するだけで全然寄せてはいないです。ただなんていうか製作者の狙い通りにベタなアメリカvsベタなイギリス感があった)。で、私はそこまでの映画オタクには誠に残念ながらまだまだなれていないので、どのシーンがどの映画からとった、とか具体的に当てることはできないんですけど、もういっろんなスパイ映画で出てきたシーンがあるんですよ。だからなんていうか今までの名作スパイ映画を積み重ねてそこにポップ感とグロ感と大量にお金を使った大人の悪ふざけをめっちゃ加えた映画、って感じなんです。だからわたしは監督の「映画愛」をつよーーく感じてなんかもう一人の映画好きとして嬉しくてしょうがありませんでした。

 

と、ごちゃごちゃ言いましたが、この映画の私が思う鑑賞ポイントは以下。

①スーツ

スーツ着た男性がツボな女性(及びスーツが好きな男性)にはたまりません。わたくしスーツ姿の男性大好きなので、だいっすきなので!!もうたまりませんでした。ダブルのスーツ着てる人見てカッコイイー!ってなることはそんなにないですからね。

②映像

とにかく映像が気持ちいい!たくさん出てくるドラえもんクラスのスパイガジェットと、肉体に不可能はない!みたいなバトルシーンのアクションが本当にダイナミックでかっこよく作られてるのでそれだけでも観る価値あると思います。あんまりCG多用しすぎな映画って興醒めしちゃうことも私は結構あるのですが、この映画に関しては興奮しすぎて声出るレベルにいいです。

ジュリアン・ムーアのぶっ飛び具合

ジュリアン・ムーアってすんごい美人で完璧感がある女優さんだなあと思っているのですが、まあ、よくこの役受けたな、って思うぐらいにハマり役。ハマり役ならいいじゃん、ってなるんですけど、今後ジュリアン・ムーアを普通に見られなくなるんじゃないかなって言うぐらいに完全に頭狂っちゃってるサイコパスの敵役がハマってたわけで、もうなんかもうなんかもうなんか最高なんです。一日こういう女の人になってみたいなあって思いました。ぜったいにそばにいて欲しくないですが笑 (あと個人的には50年代風の衣装がとても好みだった)

④特別出演のエルトン・ジョン

特別出演のエルトン・ジョン。とってつけた話題作りの特別出演かな~と思いきやめちゃくちゃ存在感出してます。映画終わった後今まで全く興味のなかったエルトン様が本当に愛しくて大好きになりました。多分あなたもなります笑 エルトン様がナイトに叙勲されてるすごいおじさんで大金持ちで同性愛者であることを知った上で見ていただくとより楽しめるかと。

コリン・ファース大切だからもう一度言うけどコリン・ファース

え、世の中にさ、例えばコリン・ファースにバーで「この後僕の部屋に来ないかい」って誘われて断れる女性っているの?いないよね?いるわけがない。この人のためだけに何回でも劇場に行きたくなるぐらいに、かっこいいしかわいいし愛しいしかっこいいしかっこいいしかっこいいです。もしかしてこの映画コリン・ファースのためのPVなんじゃないの?!ってなります。ていうかたぶんそうです。好き大好き結婚して!ってなります。

 

と、私は大好きすぎて配信されたら購入確定のキングスマンですが、見てはいけない人がいます。それは、

  • グロいのがダメな人
  • エロいのがダメな人
  • 言葉が悪いのがダメな人

です。多分そういう方がこの映画を見ると気分悪くなるかも…。グロさに関しては一作目を見て平気な人は多分大丈夫、かもしれないけど1作目よりかなりパワーアップしたグロさです。グロいの全然平気な私でも「オエー」って声出ました。エロさに関してはなんと言えばいいかわかりませんが女性はダメな人いそうだな、と言う感じ。けっこう際どい。言葉の悪さに関しては一作目が平気なら全く問題ないです。オレンジ色のスーツを着てる主人公のイグジーさんがまあ口が悪くてですね、息をするようにF*ckとSh*tを使います。私はどれも全然問題ないので心の底から楽しめましたが念のためご注意ください。

 

と、ごく一部の人はご注意が必要かと思いますが、2018年の初映画としてはさいっこうにお勧めです。頭全然使いませんから!ほんとに使いませんから!ただし、こういう現実離れしたアクションシーンがある映画を観終わった後に主人公の気分でかなり気が大きくなりがちなので危険なスタントなどをしないようにお気をつけください。私は帰り道にものすごい万能感を感じて風を切って歩いており、気付いた時に一人でかなり恥ずかしかったです。

とりあえず、ほんとに、私は大好きな映画ですのでぜひ!

ネコになりたい(劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち)

突然ですが、猫派ですか?犬派ですか?

私は断然ネコ派です。でもそんなこと言ってる私も昔は圧倒的にイヌ派でした。だって犬かわいいじゃん。あの子たち、めっちゃ人懐っこく寄ってくるし飼い犬ちゃんたちは「ご主人様がいないと僕死んじゃいます!」って感じで飼い主ラブ!ってなってるし(番犬とかは他人にはきちんと怖いけどさ)。別にネコも嫌いじゃなかったんですけど全般的に他人さまには懐かないし。自分のいる位置より高いところに居座られるのが比較的苦手なのでかわいいけどちょっと怖いと思ってました(だから鳥はあまり得意ではない)。が、ある時仲の良い友人がネコちゃんを飼いだしたんです。おうちにお招きしてもらった時に、雑種ということなのだけどとっても気品あふれる美人なその(当時)子猫ちゃんと遊んでいたら突然神からの啓示が下りてきたかのように完全にネコ派になりました。もうぐでんぐでんの泥酔状態のネコ好きになりました。

人生ホントに何が起こるかわかりませんね。一寸先は闇です。でもその闇が素敵なサプライズをくれる闇だったりするから人生辞められないわけです。

そんなわけでネコ好きになって早数年経つんですけど。何でも好き好き言ってると寄ってくるものなのかもしれませんね。別の友人が『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』の招待券をくれたので去年の12月に行ってまいりました。

nekoaruki-movie.com

世界的動物写真家 岩合光昭氏がネコの目線で撮影した世界の街角のネコを紹介するNHK BSプレミアムの人気番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」。劇場版では、岩合氏が1年以上をかけて子ネコたちの成長を追った、番組ファンの間で人気の《津軽の四季》より“コトラとその家族”を中心に、岩合氏お気に入りの世界6カ国のネコたちの思わず笑みがこぼれる仕草や野生的な瞬間を捉えた映像を再編集。TVでは放送されなかった、選りすぐりの未公開シーンとともに、2017年7月の津軽ロケで撮影された“コトラの子どもたちの今”をご紹介します。青森県津軽の大地で、太陽を浴びて真っ赤に育ったリンゴのように愛くるしく、そして力強く生きるネコたちの姿を大スクリーンでお楽しみください。

(サイトより)

ということで、ネコ写真で有名な岩合光昭さんの『世界ネコ歩き』という番組を劇場用に再編集した映画らしいですね。「らしい」というのはオリジナルを見てないから確認できないのでどの程度の再編集なのかわからないからです。ただ、内容とかテンポとかはテレビで観るネコ歩きと似ていました。

「だったらテレビでいいや、わざわざ劇場行く必要ないじゃん」

と思ったそこのあなた。バカバカ!あんぽんたん!お前の母ちゃんでべそ!あのね、これネコ好きならホント映画館で観てよかった!ってなります(友達!ありがとう!)、かわいすぎて。あと岩合さんのネコたちへの愛がこんなにもあふれていたのか、とがっつり来ました。普段、家でこの番組をちょこちょこ見るんですけど、岩合さんの目を通してひたすらかわいいネコちゃんたちを見る番組なんですよ。ほんとかわいいの。ほんとかわいいんだけど、特にゾンビが出てくるわけでもなく、未確認生物が東京湾から出てくるわけでもなく、何も疑ってなかった彼氏が全くの別人だったことがわかるわけでもないんですよ。だから、ついつい”ながら見”になってしまうんですね。LINE来たら返信しちゃったり、喉乾いたらお茶入れちゃったり。ですが。映画館で観ると何が起こるかというと、もうネコちゃんに全力集中、そしてその映像を撮っている岩合さんの意識がシンクロするんですよね。ドキュメンタリーって怖いなあと思いました。ほんとに制作者その人が出ますね。

まずね、オープニングの雪の中歩く一匹のネコにやられましたよ。降り積もる雪の中を一匹で凛と歩いている映像なんです。なんだか動物というものの野性と、それに対する岩合さんの畏敬の念をとても感じる映像でした。まず涙もろい私はこの雪の中凛と歩くネコちゃんに対して恵まれた生活の中でぶーぶー文句言ってる自分が恥ずかしくなってつーんとくるものがありました。

その後、メインである津軽の「コトラ」家族の四季を追いかけつつ合間合間に岩合さんが世界で出会ったかわいいネコたちの映像が流れるんですけどね。えっとね、私、世界のネコのとこで一旦夢の世界に行きました。いや、いやいやいや、言い訳させてもらうとものすごい立て込んでて忙しい日が続いていたのと、あとネコが癒しすぎたの!!!ホントに夢なのか映像なのかわからないぐらい幸せなふわふわした時間があって、結構最後までふわふわしてました。正直下手なマッサージ行くより全然癒されたし体もなぜかとても楽になった。

 全般的にそんな感じで多少の起承転結やドラマがありつつもネコの日常をひたすら観る映画なんですが一番の感想はネコひたすらかわいい。2番目の感想はネコってすごい。というか動物全般すごい。昨今「保育園落ちた日本死ね」やら「ワーママ」やら「ワンオペ育児」やらありますが。自分はそうではないですが友人や親族を見ていると大変だな、こりゃどうにかしないといけないな、って日々思うんですよ。でもね、

ネコ、保育園、ない。

ネコ、常に、ワーママ。

ネコ、常に、ワンオペ。

なんですよ。だから人間だってできるはずだろ、とかそういうことをいう気は毛頭ないですほんとに。私は保育園入れなくて仕事に戻れない友人を見るたびに日本てバカなのかな?って思いますしあんな何もしない殿さま姫様状態の赤子を一人で育てながら人間界で普通の生活するのは無理ですって。ただ、ネコってほんとにお母さんが一人で全部やるんですよね。なんていうか知っていたはずなのに映像としてがっつり見るとただただ「すごいな」ってなります。しかも多産だから5匹とか育てるんですよ。いや人間が5つ子産んでみ?毎日白目でしょ。世の中のネコのお母さんたちに本当に畏敬の念しか起こりませんでした。あとね、

ネコは子供もほんとに命がけで生きてる。

と思いました。動物って基本的にそうですよね。人間と違って生まれた時から基本的に一つの個体として厳しい自然の中を生きて行かなきゃいけない。もちろん親は大切な子どもを守りますがさっきも言ったように基本ワンオペなのでご飯探しに出かけたり敵から子供を守ったりほかの子供の世話もある。そういう中で運の悪い子や弱い子は残念ながら生き残れない。自分が小さな頃ってそういう感覚ってなんとなく自然にもっていたように思うのですよね。遠足で山登りをするときに「この道から落ちたら死んじゃうのかな」とか校庭で遊んでる時にも「この土管から落ちたら死んじゃうかもしれない」とか。だけど、大人になって毎日PCとにらめっこして整備された街の中で暮らして食べ物もいつでもどこでも手に入るこの状況に慣れきってしまい、「生きる」ってそれだけですごいってことを忘れていました。

そして、同時にネコたちはとっても自由でした。ほんとーーーーに自由でした。お腹がすいたらご飯を食べるし、食べ物が見つからなかったら人間に媚びに行く。そこに登りたい樹があったら自分の体のサイズなんて考えない。迷子になるかなんて考えないし車にひかれるかもなんて考えないし眠くなったら寝る。シンプルに「生きること」が彼らのやっていること。生きることはシンプルなことで、彼らはやりたいことをやりたい時にやる。

自分がネコを好きなのはそのかわいさだと思ってたけど、そしていろんな人がすでに言っているから使い古しだけど、自分はネコの自由さにただただ憧れているんだな。と思いました。でも人間もさ、もっとネコみたいに自由に生きたらいいんだと思うの。べつに言いたい奴には言わせとけばいいんだな。と。だからやりたいようにやりましょうね。みなさま。人間はそんな簡単には死にません。

 

(最後に…申し訳ないのですが…たぶんこれ今はもう劇場ではやってないかもしれないです…観たの12月の中ごろだったから)